2017年1月7日土曜日

【電磁気学】 (1) クーロンの法則

電子は、原子核の周りをぐるぐる回っている*。

この原子核と電子の間には、互いに引き合う力(引力)がある。お互いに力を及ぼし合っていると表現したほうが良いかもしれない。これは、原子核は、陽子と中性子からなり、陽子がプラスの電荷を持ち、電子がマイナスの電荷をもつことによる静電気力である。これをクーロン力という。

2つの電荷のみ存在する時に、クーロン力の働く力の方向は、2つの電荷を結ぶ直線上にある。

同じ電荷同士であれば斥力(反発し、遠ざかる)となり、異なる電荷同士であれば引力となる。

この時の働く大きさは、点電荷**の大きさ(電荷量)の積に比例し、電荷間距離の2乗に反比例する。

ところで、力F は大きさだけでなく、作用する向きも考える必要がある。つまり、スカラー量ではなく、ベクトル量を考える必要がある。

ここで、ベクトル表示 すると、 F = (q_1 q_2) / (4*π*ε_0 * r^2) * r/r  となる。

(q_1 q_2) / (4*π*ε_0 * r^2) は、力のベクトル の 大きさ(絶対値)であり、r/r  は、ベクトルr を絶対値で割ったものであり、大きさが1であるr 方向を示す単位ベクトルである。この表記によって、ベクトル量であるF の大きさと向きを同時に表すことができる。

なお、この時、比例定数(クーロン定数)が存在する。1/(4*π*ε_0) で表されます。ここで、 ε_0 は 真空の誘電率とします。 8.85*10^{-12} F/m です。

点電荷が複数ある時のクーロン力は、

F = (q_1 Q) / (4*π*ε_0 * r_1^2) * r_1/r_1 + (q_2 Q) / (4*π*ε_0 * r_2^2) * r_2/r_2 

となる。

この時の電荷の正(プラス)や負(マイナス)、電荷Q に対する r_1 や r_2 の向きに注意しよう。

電荷Q に働く力を求める時は、F = F_x  +  F_y 、大きさ は、このルートをとる。

ところで、クーロン力と万有引力の式と似ている。なお、原子核と電子の場合、クーロン力は万有引力の2x10^{23}倍と大きくなるので、桁が違う。つまり、万有引力は無視してもよい。ただし、宇宙やプラズマ中などでは、電気的中性である(電荷中性保存式が成り立つ)と仮定すると、プラスとマイナスの量が打ち消し合い中性であることから、クーロン力はほとんど影響がないとみることができる。

* 量子力学的には、「原子核の周りをぐるぐる回っている」という表現は正しくありませんが、ここでは、このように表現することにする。

** ここでは、点電荷を考えます。電荷が1点に集中して存在しているものである。